ヤミ金の手口

まずはじめに。
世の中の多くの人はヤミ金と接触する機会がないことのほうが多いと思います。毎月一定の収入があり、銀行や消費者金融でお金を借りたことのない人であれば、いざ出費が必要となっても正規の貸金業者から借りることができます。
現在は年収の3分の1までしか借りられなくなりましたが、初めて利用する場合や返済を滞りなく済ませているのであれば、ヤミ金から借りようなどとは考えもしないでしょう。

ヤミ金が貸し付けの対象にしているのは、正規の貸金業者から借りられない多重債務者、いわゆる「ブラック登録されている人」です。
そもそも他の貸金業者に返済できず他から借りて返すを繰り返している人たち相手に貸し付けるわけですから、取り立てが厳しいことは想像できます。
それだけでなく、もし逃げられてもなるべく損をしないように少額(1~10万円)しか貸してくれません。
さらに手渡す際に手数料と称して(「天引き」というそうです)あらかじめ減らされます。例えば、トサンの業者から10万円を借りる場合、手数料として初回利息を払ったことにして7万円だけ渡されるという感じです。もちろん10日後に元金も含めた13万円を返済しなければ厳しい取り立てが始まります。
また、いきなり高額は貸してもらえません。「実績がないから」という理由をつけ、少額を貸し付けちゃんと返済できるかどうかを判断するということらしいですが…。

実際のヤミ金の手口は、「ブラックOK」「即日融資」「審査甘い」などのキャッチコピーで多重債務者を誘い込みます。
そして基本的には1~10万円までしか貸しません。少額であれば、多重債務者でも回収が可能ということ、逃げられてもあまり損をしないからということらしいです。
よくある例としては、「初回は短期融資で信用をつけてから長期融資となる」と、2~3万円を8日5割(いわゆるタテ5)で貸し付けるようです。
そして、ヤミ金業者はこの利息を払い続けさせることが目的といっても過言ではありません。
たとえ全額返済できるとしても、あらかじめ返済予約をしないと受け付けない、あれこれと理由をつけ完済させないようにするケースが多いようです。